アーチンの小麦粉文庫

アーチンのブログです。適当に書きます。

言えてよかったぜ、という話。

 

元来、カッコつけたい性分である。うまくやるのがテーマだったりする。

 

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初めてカウンセリングを受けた時「超絶技巧の曲芸師のようですね。」と言われた。それは、周りとのバランスをうまい具合に取るために全神経を集中させて生きているのですね、の例えだった。言われるまで気がつかなった。ふりをした。「え…これは私の普通ですけど。」と答えたけど、本当は心のどこかでわかっていた。だって、うまくやるのが私のテーマだから。カッコつけたいし、うまくやりたい、不器用なのだから、すごい努力してカバーしないとって焦って七転八倒している姿など誰にも見られたくない。そうやって生きているうちに、うまくやる以外の選択肢がなくなってしまっていた。失敗してもイイじゃない、はじめからうまくできる人なんていないよと、他人を励ますことはできても、自分には許せなかった。

 

でも、私の好きな漫画やドラマでは失敗しながらがむしゃらに前に進むキャラクターがたくさん出てくる。そんなキャラクターたちが大好きだ。名作『ガラスの仮面』の北島マヤは天才的な芝居の能力がありながら、たくさん失敗する。掃除当番なのに掃除すると余計に汚す、デートの時には自分の出る芝居の話しかせず、バイト先のラーメンの出前すらうまくできない。でも、そんな不器用な姿はやがて才能の開花とともにいっぺんに魅力へと変わる。私もそうなりたい。

 

うまくできない姿を晒す。それが、私の今年の目標。

 

今日は同じ心理学を学ぶ方たちとのオンライン交流会だった。その中で、やっぱりいつものカッコつける自分が出てきて、途中後悔した。でも、後悔したまま次回の授業を迎えるのが嫌だったので、最後ギリギリで「カッコつけてました。ウソつきました。」と発言を撤回できた。言えてよかったぜ。目標は立ててみるものだ。はじめから飛ばすと燃え尽きると言われたが、燃え尽きて派手に転ぶのもまたイイのかもしれないな。うまくできない姿を晒すという目標の達成にも一役貢献できそうだしな。と今は思っている。

 

人は誰かに話を聞いてもらえるだけで回復することがある。だから、カウンセラーという話を聞くプロというものが存在する。ブログを書いていて、本当なら誰かの役に立つ文章を書けるようになりたいと思うけど、今、私は私の話を一生懸命に聞いている。ブログというツールを使って、私は私の話を聞いている。日記と違うのは、たった一人でも、この私と私のやり取りを読んでくださっている誰かが存在するということ。こんな恥ずかしいしょうもないやり取り、何の役に立つんだろうという疑問は愚問である。なぜなら私は色々な人の自問自答の文章に、たくさんのヒントをもらい、たくさん励まされた経験があるのだから。

 

だから、まず、私は私の話を聞こう。