アーチンの小麦粉文庫

アーチンのブログです。適当に書きます。

タブー。

ネットが発達してよかったと思うことは、

他人がどのようにして生きているかが

よりわかるようになったこと。

ネットによってデマが拡散されたり、

いじめが増えたり、いろいろと悪い点もあるけど、

よかったことが私にはある。

 

私は宗教2世(3世)であり、

宗教のハーフである。

 

ハーフというのは、両親がそれぞれ別の信仰を持っているからだ。

父親が代々念仏の仏壇を守ってきた●●(私の苗字)家の長男で、

その長女として生まれた私には●●家の跡継ぎとして

仏壇を守る、念仏の風習などを学び、

それを大切にして生きてほしかったらしい。

一方、母は、私が生まれる直前にとある新興宗教に入ったため、

私は生まれてすぐにその宗教に入信した。

物心ついた時には自分が両親のどちらかに

はっきりと味方をしてはいけない。と自覚していた。

双方の言い分があり、

どちらも悪いとも思わない。

でも、両親はお互いに相いれない状況で、

険悪な関係であった。宗教観においては。

それ以外は普通の家庭で、恵まれていたと思う。

 

子供は母親との時間が長いため、

【お母さんの言う事】の方が心の深いところまで入ってくる

ような気がする。

現に私も20代くらいまでは、母親の宗教が正しくて、

間違った信仰をしている可愛そうなお父さんを

助けてあげないといけない、と思って生きていた。

と言っても、父親には母親の宗教を一生懸命やっていることは

秘密にしており、

母親には、生きることが実は苦しいと思っていることを

隠していた。

その生きづらさは30代になってより顕著に出てきた。

両親にそれぞれ上手いこと嘘を駆使して、

バランスを取っていた。

 

このまま、嘘をつき続けていたら、

どうにかなってしまいそうだなあ。

 

と、ふと思ったことがあったが、

子どもの時にこびり付いた

「この新興宗教でしか幸せになれない。」

という母親の信じる宗教の教えが心の底から離れないので、

 

苦しいのは自分の信心が弱いからだ。

 

と自分の心のSOSに気がつくことができずにいた。

 

ネットが発達してよかったと思うことは、

そんなふうにして、宗教2世の子供の悩みが

私の家だけの話ではなく、

たくさんたくさん世の中にあふれていることが

わかったからだ。

私だけではなかった。

と思えるだけで、けっこう救われる。